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骨折の治療と手術

骨折の治療と手術

治 療

保存療法

骨がずれていない状態であればギブス包帯で固定をして骨折部を安定化することが可能ですが数日で骨折部がずれてくることがありますのでレントゲン検査で定期的なチェックが必要です。

外科手術

完全にずれが見られる骨折は整復して固定することが重要です。元通りに整復固定できれば骨癒合が早期に行われ後遺症なく回復が可能です。

骨折の原則

1元通りの位置に整復する

2長期間安定するインプラントを使用する

3できるだけ骨のダメージの少ない手術をする

3点を注意して手術を実施します。

プレート法

プレートとスクリューを使用して骨折を整復固定します。固定力は安定しておりチタン製プレートを使用するため生体に親和性が高く骨の癒合も良好です。プレートにはロッキングプレートとノンロッキングプレートがあり骨折部位や状況によって使い分けています。
トイ犬種の橈尺骨骨折や猫の骨盤骨折、大腿骨骨折ではプレート法がベストです。

パワードリルとプレートセット

骨折のタイプにより様々なプレートを使用します

症例1 撓尺骨骨折(前肢)

●術前

●術後

症例2 骨盤骨折大腿骨骨折

 

骨盤骨折をプレートで固定

レントゲンで整復確認

症例3 骨盤骨折(寛骨臼、腸骨)

 

寛骨臼を半円の特殊なプレートで固定

腸骨をプレートで整復固定

症例4 ロッキングプレート固定(橈尺骨複雑骨折)

 

ロッキングプレート固定

ロッキングプレートで整復固定

尺骨はそのままでも問題ありません

スクリュー・ピン・ワイヤー・創外固定

プレートよりは固定力は劣りますが生体の侵襲が少なく、若い症例では早い骨癒合が得られます。プレート法が困難な顔面骨折や指の骨折、骨がもろいウサギの骨折などが適応です。

症例1 ピンとスクリューの固定(上腕骨遠位端の骨折)

●術前

●術後

症例2 スクリューと人工靭帯の固定(肩関節内方脱臼)

 

スクリューと人工靭帯で固定

術後X線

症例3 創外固定(猫の脛骨骨折)

 

創外固定で整復

骨の癒合(ピンを抜いた状態)

創外固定器具を除去

治療と手術コンテンツ

整形外科神経疾患血液疾患症例集

交通アクセス: 尾張一宮方面より車で約5分

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